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ビルバオ・グッゲンハイム美術館

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スペインのバスク自治州ビルバオ市にある近現代美術専門の美術館です。1998年開館。
建物はアメリカの建築家フランク・O・ゲーリーによって設計され、脱構築主義建築の傑作です。彼はチタニウム合金の板がウロコをまとった船のように見えたり魚のようなイメージがある形を造るのに、もともと航空力学用の設計コンピュータソフト、CATIA(ハイエンド3次元CADソウト)を設計に用いて構造計算したことで、スムーズな曲線・不規則な形が実現されて、複雑な形態を構造的に解決することに成功しました。


フランク・オーウェン・ゲーリー
(Frank Owen Gehry) アメリカ 1929-



フィッシュ・ダンス


1947年にロサンゼルスに移住。
1954年、南カリフォルニア大学建築学科在学中にハーバード大学で都市計画を学び、1967年、事務所をサンタモニカ に設立しました。
ゲーリー自邸(1978年)は、個性的で当時非常に話題になり彼が注目を浴びるきっかけとなりました。金網がねじられたり、窓のガラスが斜めになり、木材が仕上げもせずむきだしになったりして、いろいろな素材が組み重なった廃材の塊のような自邸です。まるで生きているかのような様相を見せているようなゲーリーの作品は、常識では考えられないようなものがあります。
その一方、サンタモニカ・プレイス、「ロヨ ラ法科大学(1984年)などを発表し、公共建築を設計できるアバンギャルドと称されました。プラハのナショナル・ネーデルランデン・ビ ル(1995年)は、ウラジミール・ミルニックの原案にゲーリーが手を加え、外観に突出した2つの円筒形の歪みが、ダンスをしているカップルに似ていることから「ダンシング・ハウス」の異名をとりました。
日本では1987年、神戸にフィッシュ・ダンスを完成させています。
ゲーリーが設計したビルバオ市のグッケンハイム美術館は、1997年に竣工。これは5番目のグッケンハイム美術館です。ローアー・マンハッタン、イーストリバー沿いのウォーターフ ロントに計画されている6番目の新グッケンハイム美術館も、フランク・O・ゲーリーが設計を担当します。
1989年、プリツカ―賞受賞。

プリツカー賞とは、建築界のノーベル賞ともいわれている権威ある賞で、日本人建築家の受賞は丹下健三、槇文彦、安藤忠雄につづいて、2010年、妹島和世・西沢立衛による建築ユニットSANAA(サナー)が受賞しています。


ビルバオ・グッゲンハイム美術館(1997) フランク・オーウェン・ゲーリー

美術館が魚とか船に見えるのは港町であるビルバオの地域性に配慮したのでしょうか。





 




















 






































2007年には、ドキュメンタリー映画「スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー」が公開されています。(DVD販売中)
Tabi/世界の建築 2010年6月
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